雑記帳(@watagasi_)

【バーチャルさんがいっぱい感想】一つの夢が叶う今、貴女の世界は動き出す【猫乃木もち】

4月27日は、1人のアイドルの夢が叶った日だ。


そのアイドルの名は猫乃木もち。バーチャルYouTuberのグループ、「アイドル部」のメンバーである。




1.
彼女はデビュー当初から、たびたび見せる歌の上手さを絶賛されていた。

そして彼女自身も、それを十分に発揮する機会を夢見ていた。

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しかしいくらか事情があり、中々歌を披露することが叶わずにいた。

あるとしても、ワンフレーズのものがほとんどだった。


事情に関する詳細は省くが、大事なのは、彼女が人前で歌うのを望みながらも、それを長らく実現できなかったことだ。


その長さたるやいかほどかというと、2018年5月6日にYouTubeで初放送してから2019年4月27日までというのだから、ほとんど1年と言って良い。



その時間の中で、私もしきりに彼女の想いが実現する光景を想像してきた。


それは辛抱というよりは、期待の時間で、その期待は時経るごとに、どんどん大きくなっていた。




2.
そして4月27日。彼女の夢が叶う瞬間がきた。


彼女に用意されたのは、ニコニコ超会議のステージ。


他10余名のバーチャルYouTuberが出演するライブイベント。


そこでのソロ歌唱。



ニコニコ超会議の去年の現地来場者数は、16万1277人。ネット総来場者数は、612万1170人。

そしてこのイベントは、幕張メッセ国際展示場の12のホールの1つ、その半分を占めるステージで行われるライブイベント。



そういう舞台だ。


ソロ歌唱初のイベントとしては、相当に大きいと言って良いだろう。




3.
イベントの幕は開け、歌が響き出す。


他の出演者は、今までいろんなイベントで歌ってきたバーチャルYouTuberばかりだ。その上でとてつもなく歌が上手い。


そんな人たちで温まった会場で、猫乃木もちの出番が回ってくる。


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「みんなにゃっほにゃっほ~!はじめましての方ははじめまして!アイドル部の猫乃木もちです!」


彼女の挨拶とともに、サイリウムが一斉に、彼女のイメージカラーである赤に変わっていく。


「め~~っちゃ緊張する!あ~いっぱいいる!」


こんな大舞台なのだから、そうもなるだろう。


「でも、ずっとずっと憧れてた、大きな舞台で歌えるので、精一杯気持ちを込めて歌わせていただこうと思います!」


自分もずっと、この時を待っていた。


「それでは、聞いてください」



ラプンツェル






瞬間、彼女の歌声が響く。


今までの曲は全てアップテンポで、その中で挿し込まれたピアノバラードの曲。


つまり彼女の歌は、ライブの流れが一気に変わる転換点。今後の盛り上がりを決める重要な瞬間を。




彼女は、完全に支配していた。
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だからもうあとは、ただ聞き入るだけだった。


曲調に負けない、最高に感情のこもった声。


聞いた瞬間飲み込まれる、圧倒的な技量。


それでいてどこまでも優しさを感じる響き。


これが、これが猫乃木もちなのだ。




4.
ピアノが止まり、静寂とともに終わりが告げられる。


「ありがとうございました」


そして起こる割れんばかりの歓声。震えるペンライトの波。




猫乃木もちの、夢が一つ叶った瞬間だった。


1年の時間を経た、一つの到着点。その意味と素晴らしさに、私は感涙した。






5.
満足感で満たされたその日の夜、彼女のyoutubeチャンネルから動画が上がった。

ライブ前に上がった動画も含め、本日2曲めの歌動画。


それは彼女がライブで歌った曲にMVを付けたものだった。
www.youtube.com


こんな動画が上がるのも、彼女にとって初めてのことだった。彼女がフル尺で、全力で歌った動画が見られるのは、今日が初めてだった。



すぐに開くと、既に数千回再生されていた。まだアップロードから数分も経ってないだろうに。


きっとライブの配信以上に、いろんな人がこの歌を聞いてるのだろうなと思った。それこそ、もしかしたら世界中の人が。



そう思うと、突然グッと、ライブの余韻を凌駕する感情が湧いてきた。




そうだ、これは始まりだ。今日のライブで終わりじゃない。これから彼女の世界は、もっともっと、大きく動き出すのだ。



私は知っている。この1年の配信を通して、ずっと見てきたのだ。



曲が変わればガラリと歌い方を変え、全く別の魅力を見せる彼女の歌声を。


ストイックに歌に向き合う、彼女の真摯さを。


2曲なんかで止まらないくらい歌いたい曲たくさんがある、彼女の愛を。



今日のライブと動画ではまだまだ伝えきれない、彼女の魅力を。




それがこれから、歌という形で広がっていく。彼女が願った形で、彼女の輝きが羽ばたいてゆく。



それが誰かを魅了しないなんてことがあるだろうか?






5月19日には、アイドル部一周年記念のライブイベントがある。アイドル部全員の登録者が10万人になったら、オリジナルソングが発表されることも決まっている。


既に猫乃木もちの世界が広がっていく足音は聞こえてきている。多分その先の光景は、今日のライブ以上の輝きを、私に見せてくれるだろう。


また期待に胸は膨らんでいる。だから溢れる言葉を、声を大にして彼女に伝えたい。





一つの夢が叶う今、貴女の世界は動き出すのだ。